2012年12月10日
熊本の妖怪 27 横手五郎と人柱伝説

こちらは妖怪というより、民話、伝説の部類ですね。
横手五郎という人にまつわる話です。
熊本城内の月見櫓に首掛石と呼ばれる変わった形の石があります。
これは築城の析に横手五郎という怪力無双の若者が、
花岡山から首にかけて運んできたものだと伝えられています。
横手五郎は、以前から怪力との評判で、
清正の行列に立ちふさがった牛を担いでどかしたほどでした。
清正は熊本城の築城の際、
五郎も参加させました。
それはそれは、その怪力が役に立っていたという事です。
しかし、実はこの五郎は、清正と戦って破れた天草氏の客将・木山弾正の遺児であったと発覚。
父の仇を討つために清正に近づいたのだと噂されます。
あまりの怪力に自分の首を取られることを恐れました。
そして、五郎に井戸を掘る作業をさせ、
上から大岩を落として五郎をつぶそうとします。
しかし、五郎には全く通じず、
井戸の底から投げ返されてしまいます。
五郎は『俺には岩など効かん!俺を埋めたいなら砂を入れて埋めてみろ!』と言いました。
井戸は砂で埋められ、
五郎は生き埋めにされてしまいました。
生き埋めという所が異常なことに気づかされます。
清正は殿様なので、処刑も当然できるわけです。
人々が口をつぐんでなかなか伝えられないものですが、
江戸時代以前の建物や、堤防などには特に、
人柱を使う事が頻繁に行われていました。
構造物を強固にするには、生きた人を埋め生け贄にするのが一番良いと、
それが普通の考えとしてまかり通っていました。
中には目を焼けた鉄でつぶしてから埋める、など残酷な埋め方もありました。
当然、人を殺すというのはわかっていたからか、なかなか次の世代に語り継がれません。
しかも、外部のものを寄せ付けない超閉鎖社会の集落でしたから。
神や妖怪の生贄にも人柱が使われていますね。
ヤマタノオロチの話もそういった片鱗を見ることが出来ます。
村落単位では、
水害などが村の存続を左右してきました。
川の堤防沿いに祠やお地蔵様を見ることが出来ますが、
水害で亡くなった人を弔うものもあり、人柱の怒りを鎮め効果を高めるためのものもあります。
実際、構造物が強くなるという事はもちろんありません。
が、全国で盛んに行われ、隠されてきたのは事実です。
江戸城の石垣が崩れた際、
壁から白骨が見つかった話もありますし、
1600年代の日本の最高峰建築物にこのような考え方があり、
全国で行われていたことは間違いありませんね。
熊本でも加藤清正は治水に力を入れていて、
工事を盛んに行っています。
城に人柱を使った伝説が残っているくらいですから、
堤防づくりにも同様の方法が使われていると考えられますね。
歴史的建造物や、土手を眺めるとき、
ちょっと違った命の重さに目を向けてはいかがでしょうか。
和太鼓教室おんがくの森代表・坂本新吾
メール ongakunomori1978@gmail.com
電話 08033760407
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Posted by 和太鼓×子育て つーパパ 熊本 at 12:28│Comments(0)
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